福岡の岩田屋という百貨店で「相田みつを展」が開催されて、書友から教えられて出かけてきました。ほんとはボクは相田みつをの書は書として如何なものかいな、という気持ちを持っていたのです。しかし、これは偏見だったね。文言がいい、その文言を書き留めている字が実にいい。ヘタウマのように評されることもある彼の書ですが、どっこい、じっくり前に立って観ていると、深々と練られた世界が静かに横たわる印象です。あまり写真なんかに撮られないけれど、「ひとりになりたい、ひとりはさびしい」という書の線情にはほとんどまともに眼を向けていられないほどの寂寥がありました。
そして、なにより般若心経の写経の小楷には見入ってしまって、こりゃ少々の書き手ではないんだ、と今更ながらに思った次第。まったく、今までボクは傲慢でした。
なんか、こう、すこしうなだれて会場を後にした次第。
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