2014年

12月

04日

今年もあと3日

 今年もあと3日。寒波が急にやってきて、寒さに慣れぬ肌身は冷え冷えと、師走はいつにも増してバタバタと、日が過ぎていく。

 今年の「漢字」は「税」なんだそうな。偉いお坊さんが選んだんだから、深い意味があるんだろう。個人と社会を繋ぐ最も明解な現実として「税」があるとすれば、今年は「税」がクローズアップされた年ではあった気がする。

 私個人の漢字は何か。いろいろ考えたあげくに、私の今年の漢字は「骨」となった。

 9月末にひょんなことで右足の小指の基節骨という奴を折った。骨折である。痛かった。12月に入るまで、常に折れたところに意識があった。レントゲンでくっきりと写った骨折線は網膜に焼き付いてしまった。軽い方だとは言え、歩く度に痛く、2日ほど松葉杖の生活もした。それがだんだん良くなっていき、早歩き、駆け足まで出来るようになった時は、「ほお、やっぱり治るんだな。」と人体の不思議に感じ入った。

 骨折をした9月のはじめには、父が急逝した。87歳の生涯を終えて、父はクリスチャンだから、天国に行った。山の上の火葬場で骨となった父と対面した。カンカンカサカサに焼けて出てきた父の骨と生前の父の面影は容易に繋がらず、収骨を困惑と冷静の狭間のようなこころもちで行った。

 と、言うわけで今年の漢字は「骨」。こんな風に My  漢字を考えたことはなかった。さて来年は、と、時間を見遙かす前に、山ほどの書類を片付けねば。

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2014年

12月

01日

12月です。

 今日から12月。マイトシマイトシこんなことばかり言っている。早いもんだ。いい加減,この「早いもんだ。」という自然現象を覚えなければならないね。

 それにしても早い。時間の流れ、地球の飛ぶスピード、そんなものとは別の何か違う物理量が我々の中に行き来しているのではないか。

 そんな早さについて行けず,長者原のコスモスたちは先週まで「まだ咲いているもんね。」的に揺れていたが、今朝は「はい、モウサイナラ、また来年ね。」とバタバタと店じまいである。傍らに並ぶ銀杏の並木も、黄色の葉っぱを脱ぐように散らしてほとんど裸に近くなった。

 昨日、キルケゴールについての話を聴いたけれど、生誕200年なんだと。あの栄養失調のような姿がどこそこに載っている思想家はヨーロッパの北の方でやはり「もう12月だなあ。」なんて思っていたのかね。「単独者」をかって乗せていた地球が今日も回る。太陽の周りを200回ほど回ったこの星は今日、我らを乗せてクルクル回る。地の喧噪も、おそらく宇宙では無音に等しい。



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